あなたの幸せな場所をみつける

ハッカソン
今年の6月初旬、航空会社主催による、ポスト・パンデミックをテーマにしたハッカソンへ参加しました。航空会社は、職員と乗客の衛生及び安全を保証、旅行業界への信頼回復、ブランドロイヤリティを高めるための様々な新しい対策に積極的に取り組む姿勢をみせました。
新型コロナウイルス感染症が流行している間の飛行がどれほど精神的に疲れるのか私たちは目にしてきているので、ハッカソンの参加は、再び飛行機に乗ることに対する信頼を取り戻しながら、乗客のメンタルヘルスを考える機会へと繋がりました。
「...ハッカソンの参加は乗客のメンタルヘルスを考える機会となりました...。」
どのようにしてパンデミックが、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、その他トラウマ及びストレス関連障害を含むメンタルヘルス問題を引き起こしてきたのかという内容が Psychiatric Times に掲載されていました。この精神的トラウマが、今後の旅行動向へいかなる影響を及ぼすのか、それを解決するために何ができるのでしょうか?
空港の儀式
エコノミークラスであれ、それより上のクラスであれ、空港へは早めに到着をして待つことになります。安全上あるいは財政面の理由で、人気のある設備はほとんど閉鎖されています。悲しいことに、空港での新たな体験としてやるべきことは少なくて、オーディオブックを聞いたり、空港内を行ったり来たりし、両手を消毒したりすることぐらいです。
いかなる理由でも、渡航しなければいけません。再び飛行機に乗れることは素晴らしいことですが、パンデミックによる PTSD があなたを苦しめてしまいます。たとえ20分間だとしても、冷静さを取り戻すために、安全で落ち着ける環境が必要です。混乱と不安だらけの世界では、平安と喜びの感覚が求められます。

コンピュータよ、プログラム「リラックス」をロードしておくれ
「スタートレック」にあったホロデッキの機能性に強い影響を受けて、どれほど環境が、たとえファクシミリでさえも、人々の心に前向きな影響を与えるかを認識しました。現実逃避をへて、最終的には、楽しい旅行体験をお届けできるような癒し効果を再現したいと私たちは考えました。
最新式のホロデッキは、エネルギーが物質に変化したり、無限の空間を探索させたりすることはありませんが、ヨガマットやビーンバッグチェアの心地よさから、必ずそのような錯覚を抱くことになるでしょう。モジュラーがより多くあって、エントリーポイントがより下にある既製品のビデオプロジェクター、あるいは、費用は掛かりますが、さらに高品質の LEDウォールなどを用いることで、没入空間へと空間移動することができます。
心を落ち着かせて旅支度をするための、穏やかな映像、音、香りなどの世界にお客様を没入させてくれる没入体験ルームシリーズの設計と設置を検討しました。
不動産の制限を踏まえて、未空間に対応する埋め込み型ルームとモジュラーポットの両方を設計しました。このルームは健康上のメリットを乗客全員にもたらしますが、まずは、航空会社のプレミアム会員特典として計画しました。これらのルームをどのように利用するかに関わらず、この体験は一般的な枕元のホワイトノイズマシンや混みあうヨガルームよりも影響があります。
飛行機に乗るお客様は、混み合う利用時間を避けた、ソーシャルディスタンス確保と使用する度の清掃を考慮した時間帯をモバイルアプリから予約することができます。お客様は、静けさのある環境、サウンドトラック、アロマを選ぶことで没入体験を自分自身のものにでき、また数々のスタッフのお勧めや高級感に特化した体験の中から選んでいただくことも可能です。さあ、あなたの幸せな場所を見つける時間です、それがどこであったとしても。
各行政機関が渡航制限の緩和や、私たちが当たり前のように思っていた設備とサービスの回復を進める中で、私たちは航空機の乗客をターゲットにした没入ルームの社会性について疑問に思い続けてきました。半年から 1 年先の今後の状況がどうであれ、それはまだ討するには魅力的なコンセプトです。
空港をこえて
没入空間というコンセプトには空港ターミナルの外にも価値があります。パンデミック後の生活は以前よりも精神的疲労を感じることが予想され、特に人々の都合に合わせて、くつろいだり、心のバランスを整えたりする場所の利用が期待されます。
空港の向こうに、私たちはこれらの没入体験ルームの利用で、マーケティング及び販売の取り組みを見込んでいます。不動産業から旅行・観光まで、例えば、贅沢なコンドミニアムや南国ツアーの様な、これらのユニークな体験をお届けするために、私たちの没入体験の空間を適用できると考えています。空間移動という豊かな体験が得られるでしょう。



